「任意売却した人」の話を鵜呑みにしてはいけない理由|失敗しないための3つのポイント
住宅ローンの返済が厳しくなり、任意売却を検討している方は、経験者の話を参考にしたいと考えることが多いでしょう。しかし、実際には「任意売却をした人の体験談」が、そのままあなたにも当てはまるとは限りません。むしろ、思い込みによって判断を誤ってしまうケースもあります。本記事では、任意売却経験者の話をそのまま信じるべきではない理由と、失敗しない不動産会社の選び方について詳しく解説します。
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任意売却経験者の話が参考にならないことがある理由
住宅ローンの返済が難しくなる背景は人それぞれです。
残業代のカットやリストラ、収入減少など、経済状況の変化によって任意売却を経験する人も珍しくなくなりました。そのため、知人や友人から「自分は任意売却をしたよ」という話を聞く機会もあるかもしれません。
もちろん、その体験談自体が嘘というわけではありません。
しかし、その話を「任意売却とはこういうものだ」と一般化してしまうのは危険です。
その理由は大きく3つあります。
理由① 任意売却は一人につき一度きりの経験であることがほとんど
任意売却を経験した人の多くは、人生で一度しか経験していません。
通常の不動産売買でさえ何度も経験するものではありませんが、任意売却はさらに特殊な手続きです。
そのため、
・自分が経験したケース
・自分が担当者から説明を受けた内容
だけを基準に話をしているケースがほとんどです。
一つの経験が「すべて」ではない
人は心理的に、自分が経験したことを「それが普通」と考えてしまう傾向があります。
しかし任意売却には、
・債権者との交渉
・売却価格
・手続きの流れ
・引越し費用
・売却までの期間
など、多くの要素があります。
つまり、一人の体験談は数多く存在する事例の中の「たった一例」に過ぎません。
それを100%正しい情報として受け止めてしまうと、誤解が生じる可能性があります。
理由② 任意売却は置かれている状況によって内容が大きく変わる
任意売却は背景条件によって進め方がまったく異なります。
例えば住宅ローンを滞納してまだ1か月程度の人と、すでに競売開始決定を受け、裁判所の執行官が来る段階まで進んでいる人では状況がまったく違います。
当然、
・手続き
・必要なスピード
・交渉内容
も大きく変わります。
借入先が違えば手続きも変わる
住宅ローンを一社だけから借りている場合と、
・フラット35
・複数の金融機関
・昔の住宅金融公庫
など複数の債権者がいるケースでは、調整や交渉の難易度も大きく異なります。
さらに、
・固定資産税の滞納
・管理費・修繕積立金の滞納
・その他の借入
などがある場合には、任意売却の進め方はさらに複雑になります。
つまり、「友人はこうだった」という話が、自分にも当てはまるとは限らないのです。
理由③ 不動産会社によって対応力が大きく違う
任意売却は、どの不動産会社でも同じ品質で対応できるわけではありません。
実際には、任意売却を十分な経験を持って対応できる会社は決して多くありません。
経験の少ない会社へ依頼すると、
・担当者が手探りで進める
・手続き途中で方針が変わる
・説明内容が二転三転する
といったことも起こり得ます。
担当者の経験が結果を左右する
任意売却では、
・金融機関との交渉
・売却活動
・法律や税金への理解
など幅広い知識が求められます。
担当者の経験不足によって依頼者が振り回されてしまうケースも少なくありません。
だからこそ、「どこの会社へ依頼するか」は非常に重要なポイントになります。
友人の体験談は「一つの事例」として聞くことが大切
任意売却経験者の話を聞くこと自体は悪いことではありません。
ただし、
「その人はそうだった」
という認識で聞くことが大切です。
もし、
「友人はこうだったから」
という理由だけで判断してしまうと、
・不動産会社の説明が違う
・金融機関の対応が違う
・手続きの流れが違う
という場面で、
「この会社は嘘をついているのでは?」
という誤解につながることもあります。
しかし実際には、状況が違うだけというケースがほとんどです。
体験談は参考程度に留め、「一万分の一の事例」と考えるくらいがちょうど良いでしょう。
失敗しない不動産会社の選び方
では、どのように信頼できる不動産会社を選べばよいのでしょうか。
現在では、さまざまなデジタルツールを活用して情報収集ができます。
例えば、
・ホームページ
・YouTube
・ブログ
・SNS
などです。
情報発信に一貫性があるか確認する
まず確認したいのは、その会社の発信内容に一貫性があるかどうかです。
動画や記事を見て、
・説明内容に矛盾がないか
・必要以上に契約を急がせていないか
・特定の商品やサービスへ誘導していないか
などを確認してみましょう。
継続的に情報発信をしている会社ほど、考え方や方針が見えやすくなります。
実際に担当者と話して違和感がないか確認する
情報収集をした後は、
・電話相談
・面談
・オンライン相談
などを利用し、実際に担当者と話してみることをおすすめします。
その際に、
ホームページやYouTubeで話していた内容と一致しているか。
説明に違和感はないか。
質問に丁寧に答えてくれるか。
こうした点を確認すると、信頼できる担当者かどうか判断しやすくなります。
逆に、
ホームページでは立派なことが書かれているのに、担当者の説明がまったく違う場合は注意が必要です。
その場合は、ホームページの内容を外部ライターが作成しており、実際の担当者の考えではない可能性もあります。
特に担当者本人が出演しているYouTube動画などは、人柄や考え方が伝わりやすく、信頼性を判断しやすいでしょう。
一度依頼すると変更は簡単ではない
任意売却は時間との勝負になるケースが少なくありません。
一度依頼したあとで、
「やっぱり別の会社にお願いしたい」
と思っても、時間的な制約や手続きの進行状況によって変更が難しいこともあります。
だからこそ、依頼する前の情報収集が非常に重要です。
普段からブログやYouTube、ホームページ、SNSなどを確認し、「この会社なら安心して相談できそうだ」と納得した上で依頼することが、後悔しないためのポイントになります。
任意売却は「同じケース」がほとんど存在しない
任意売却では、住宅ローンの残高や滞納期間だけでなく、家族構成や収入状況、物件の資産価値、金融機関の方針など、さまざまな要素が複雑に関係しています。そのため、一見すると似ているケースでも、実際には解決方法や手続きの進め方が異なることは珍しくありません。
専門家はこれまで数多くの事例を見てきた経験から、「このケースであればこの進め方が適している」と判断できます。一方で、経験者の話はあくまでもその人自身のケースに限られたものです。だからこそ、体験談は参考情報として受け止めつつも、自分の状況については専門家に個別相談を行い、最適な解決方法を提案してもらうことが大切です。
まとめ
任意売却経験者の体験談は貴重な情報ではありますが、それは数多くあるケースの中の一例に過ぎません。任意売却は、住宅ローンの状況や滞納の有無、借入先、不動産会社の経験などによって進め方が大きく変わります。そのため、他人の経験だけを基準に判断するのではなく、自分の状況に合った専門家へ相談することが重要です。ホームページやYouTube、ブログなどで継続的に情報発信をしている会社を確認し、実際に担当者と話した上で信頼できるかを見極めることが、後悔しない任意売却への第一歩となるでしょう。
この記事を書いた専門家

- 任意売却の専門家
-
(有)ライフステージ代表取締役
「不動産ワクチンいまなぜ必要か?」著者、FMヨコハマ、FMさがみ不動産相談所コメンテーター、TBSひるおび出演。単に家を売るだけでなく「お金に困らない暮らし」を提案している
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