未納税金で役所に呼び出されたらどうする?差し押さえを避けるために知っておきたい4つのポイント

未納税金で役所に呼び出されたらどうする?差し押さえを避けるための対応を解説

税金を滞納すると、ある日突然役所から「来庁してください」という通知が届くことがあります。この通知を受け取ると、不安や焦りを感じる方も少なくありません。

しかし、役所から呼び出された時点で最も重要なのは、感情的にならず適切な準備をして臨むことです。対応を誤ると、給与や売上の差し押さえにつながる可能性もあります。

この記事では、未納税金で役所に呼び出されるまでの流れと、実際に面談へ行く際に押さえておきたい4つのポイントについて詳しく解説します。

役所から突然呼び出されることはほとんどない

「税金を少し滞納しただけで、いきなり役所から呼び出された」というケースは、実際にはほとんどありません。

役所では、滞納者に対して一定の手順を踏みながら対応を進めています。

一般的には次のような流れです。
・納期限を過ぎる
・催告書(再通知)が届く
・電話や通知による連絡が行われる
・来庁依頼(呼び出し)
・差し押さえの手続き

催告書の段階になると、赤色や黄色・黒色など目立つ封筒で「至急開封」「重要」などと書かれた通知が届くこともあります。

それでも連絡をせず放置していると、役所は「現在の状況が分からない」と判断し、来庁を求めることになります。

役所が呼び出す理由とは?

役所側から見れば、滞納者は次のような状況です。
・納期限を過ぎても納税がない
・督促を送っても反応がない
・電話にも出ない
・現在の生活状況が分からない

つまり、呼び出しは「怒るため」ではなく、今後どうやって納税していくかを確認するための面談なのです。

なお、役所では送付した通知や電話内容などを細かく記録しています。

担当者が異動しても対応できるよう、いつ・誰に・どのような連絡をしたのかが記録されているため、「言った・言わない」の議論では、個人側が不利になるケースがほとんどです。

呼び出し通知が届いたら日程調整をする

来庁通知には、あらかじめ日時が指定されていることが多くあります。

「その日は仕事だから無理」という場合は、無視するのではなく、必ず連絡を入れましょう。

連絡をすると、
「では、いつなら来られますか?」
という形で日程を調整してもらえます。

逆に、通知を無視し続けることは最も避けたい対応です。

役所へ行く前に知っておきたい4つのポイント

ここからが本題です。

役所との面談は、何も準備せずに行くべきではありません。

対応次第では分割納付の話がまとまりやすくもなれば、差し押さえのリスクが高まることもあります。

1.高価な持ち物や身なりは避ける

役所へ行く際は、必要以上に高価なものを身につけないようにしましょう。

例えば、
・最新のスマートフォン
・高級腕時計
・ブランドバッグ
・高級財布

こうした物が目に入ると、
「本当にお金がないのだろうか」
という印象を持たれる可能性があります。

もちろん、持っていること自体が悪いわけではありません。

しかし、分割納付を相談する場では、「生活が苦しく納税が難しい」という説明との整合性が重要になります。

役所としては、
「それを売却して納税できるのではないか」
と考えることも十分あり得ます。

そのため、不要な誤解を避ける意味でも、できるだけ質素な服装・持ち物で面談に臨むことをおすすめします。

2.払えない理由を正当化しない

面談では、多くの場合、
「なぜ納税できなかったのですか?」
という質問を受けます。

この質問に対して、
・会社が悪い
・景気が悪い
・家族のせい
・世の中が悪い
などと責任転嫁をしてしまうと、良い印象にはなりません。

もちろん、
・病気
・入院
・大きな事故
・働けない事情
など、自分ではどうにもできない事情がある場合は正直に伝えるべきです。

しかし、その場合でも、
「払わなくても仕方ない」
という話ではなく、
「納税義務は理解していますが、この事情で現在は支払いが難しい」
という伝え方をすることが大切です。

役所が見ているのは、「払えない理由」だけではありません。

今後支払う意思があるかどうかも重要な判断材料になっています。

収入が減っただけでは理由として十分ではない

「以前より収入が減った」という事情は、役所にも理解してもらえる可能性があります。しかし、それだけで税金を支払えない理由として認められるとは限りません。

役所が確認したいのは、収入が減ったことではなく、その状況に合わせて生活を見直す努力をしているかどうかです。

例えば、通信費の見直しや不要なサブスクリプションの解約、娯楽費や外食費の削減など、支出を抑える工夫を行ったうえで、それでも納税が難しいという説明であれば、担当者も現状を理解しやすくなります。

一方で、生活水準を変えずに「収入が減ったので払えません」と説明すると、「まだ見直せる支出があるのではないか」と判断される可能性があります。大切なのは、自分なりに生活を改善する努力をしたうえで、その内容を具体的に伝えることです。

3.家計の収支を把握しておく

役所では、分割納付の相談になるケースが少なくありません。

その際に、
「毎月いくら払えますか?」
と聞かれます。

ここで、
「たぶん1万円くらい…」
という曖昧な返答では説得力がありません。

事前に、
・毎月の収入
・家賃
・光熱費
・食費
・保険料
・その他の支出
を整理し、家計の収支を把握しておきましょう。

家計簿や収支表があると、担当者にも状況を説明しやすくなります。

感覚ではなく数字で説明できることが、信頼につながります。

なぜ役所は「生活状況」を細かく確認するのか

役所との面談では、「現在の収入はいくらですか」「毎月どのような支出がありますか」といった質問を受けることがあります。

「税金を払うだけなのに、なぜそこまで聞かれるのだろう」と感じる方もいるかもしれません。

しかし、役所が知りたいのは単なる家計の内容ではありません。分割納付を認める場合、その計画が本当に実現できるものなのかを確認する必要があるためです。

例えば、「毎月3万円支払います」と約束しても、実際の家計では毎月赤字であれば、その約束は長続きしません。逆に、収入や支出を整理したうえで「毎月1万5,000円なら確実に支払えます」と根拠を示せれば、担当者も現実的な返済計画として判断しやすくなります。

そのため、面談では生活状況を隠そうとするよりも、現在の収支を正確に説明することが重要です。支払いが難しい事情だけでなく、「生活費を見直してここまで節約している」「不要な支出を減らしている」といった改善の努力も伝えられると、納税に向き合う姿勢が伝わりやすくなります。

4.完納できる分割計画を立てる

役所は、分割納付そのものを否定しているわけではありません。

しかし、
「いつか払います」
では認めてもらえません。

重要なのは、
最終的に完納できる現実的な計画
です。

例えば、
「毎月1,000円払います」
と言っても、完納まで何十年もかかるような計画では認められない可能性があります。

特に役所は、年度をまたぐ滞納をできるだけ避けたいと考えています。

翌年度になると新しい税金も発生し、未納額がさらに増えてしまうためです。

そのため、
・家計を見直す
・不要な支出を減らす
・無理なく継続できる金額を設定する
という流れで、実現可能な返済計画を立てることが重要になります。

無理な約束をして途中で払えなくなると、給与や売上の差し押さえにつながる可能性もあるため注意が必要です。

差し押さえは本人だけの問題ではない

給与の差し押さえが行われると、勤務先にも通知が送られます。

また、自営業の場合は売掛金や取引先への差し押さえが行われるケースもあります。

つまり、
・勤務先
・取引先
・家族
など、周囲にも影響が及ぶ可能性があります。

差し押さえまで進んでしまうと、仕事や信用にも影響するため、その前に役所と誠実に話し合うことが大切です。

まとめ

未納税金で役所に呼び出されたからといって、すぐに差し押さえが決まるわけではありません。しかし、呼び出しを無視したり、感情的な対応をしたりすると、状況はさらに悪化してしまいます。面談では、高価な持ち物を避けること、払えない理由を正当化しないこと、家計の収支を整理しておくこと、そして完納できる現実的な分割計画を準備することが重要です。誠実な姿勢で相談すれば、分割納付などの解決策が見つかる可能性もあります。差し押さえという事態を避けるためにも、呼び出しを受けたら放置せず、早めに行動することを心掛けましょう。

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この記事を書いた専門家

宅地建物取引士杉山善昭
宅地建物取引士杉山善昭任意売却の専門家
(有)ライフステージ代表取締役
「不動産ワクチンいまなぜ必要か?」著者、FMヨコハマ、FMさがみ不動産相談所コメンテーター、TBSひるおび出演。単に家を売るだけでなく「お金に困らない暮らし」を提案している
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