住宅ローンの督促電話が来たらどうする?銀行からの電話でやってはいけないことと正しい対処法を解説

住宅ローンの返済が遅れると、銀行から督促の電話がかかってくることがあります。突然の電話に焦ってしまい、「とりあえず支払います」と約束したり、「もう少し待ってください」とお願いしたりしてしまう方も少なくありません。しかし、その場しのぎの対応は、かえって状況を悪化させる原因になることがあります。

この記事では、住宅ローンの返済が遅れた際に銀行から督促の電話があった場合の適切な対応方法を解説します。やってはいけない行動と、銀行に安心してもらうための伝え方について詳しくご紹介します。

住宅ローンの督促電話でやってはいけない3つのこと

銀行から督促の電話がかかってきた際、焦って間違った対応をしてしまうケースがあります。まずは絶対に避けたい3つのポイントを確認しましょう。

1.支払える見込みがないのに支払日を約束しない

最も避けたいのが、支払える見込みがないにもかかわらず、「来週までには払います」「○日には必ず入金します」と約束してしまうことです。

実際に支払えるのであれば問題ありません。しかし、多くの場合、生活が苦しい状況では明確な支払日の見通しは立っていません。

約束を守れなければ、
・銀行からの信用が下がる
・督促がさらに厳しくなる
・今後の相談もしづらくなる
といった悪循環につながります。

できない約束はしないことが基本です。

2.「待ってください」とお願いするだけの対応をしない

「もう少し待ってください」「お願いします」とお願いしたくなる気持ちは理解できます。

しかし、実は電話をかけてきている銀行担当者には、その場で返済を待つことを決定する権限がありません。

つまり、お願いだけを繰り返しても状況は変わりません。

大切なのは感情的にお願いすることではなく、現在の状況を正確に説明することです。

3.他から借金をして住宅ローンを支払わない

住宅ローンの返済のために、
・カードローンを利用する
・クレジットカードでお金を工面する
・消費者金融から借りる
といった対応はおすすめできません。

確実に返済できる予定がある場合を除き、新たな借金で住宅ローンを支払っても根本的な解決にはなりません。

借金が増えるだけで、家計はさらに苦しくなってしまいます。

銀行から督促電話があったら最初に伝えること

督促の電話が来たら、まずは落ち着いて対応しましょう。

最初に伝えるべきことは、
「返済できていないことは認識しています。」
という事実です。

銀行側も、まずは状況を確認するために電話をしています。

返済ができていないことを理解していると伝えるだけでも、話はスムーズに進みます。

「いつ払えますか?」と聞かれたときの答え方

督促電話では、高い確率で
「いつお支払いいただけますか?」
と質問されます。

もし支払える予定があるなら、その予定を伝えて問題ありません。

しかし、現実には、
・次の給料日まで資金がない
・売上が入るまで支払えない
・現時点では見込みが立たない
という方も多いでしょう。

その場合は、
「次の給料が入るまでは支払いが難しい状況です。」
と正直に伝えることが重要です。

曖昧な約束をするよりも、現状を正確に説明した方が銀行側も状況を把握しやすくなります。

払えないものは払えないと正直に伝える

「払えません」と言うことに抵抗を感じる方も多いでしょう。

しかし、ここで大切なのは開き直ることではありません。

伝えるべきなのは、
「払いたくない」のではなく、
「払いたい気持ちはあるが、今は払えない」
という事実です。

例えば、
・申し訳ないと思っていること
・支払う意思はあること
・現時点では資金が足りないこと
を丁寧に伝えましょう。

誠実な姿勢で説明すれば、銀行担当者もそれ以上強く追及することはほとんどありません。

銀行が知りたいのは「今後どうなるか」

銀行担当者は、返済が遅れた理由を確認します。

その際は、現在の状況を具体的に説明しましょう。

例えば、
・収入が減少した
・病気やケガで働けなかった
・仕事が減ってしまった
・自営業の売上が落ちた
など、実際の事情を伝えます。

そのうえで、
「返済しないことが当然とは思っていません。」
という姿勢も合わせて伝えることが大切です。

改善に向けて取り組んでいることを伝える

銀行が最も安心するのは、「状況を改善しようとしている」と分かることです。

収入を増やす努力をしているのであれば、その内容を説明しましょう。
例えば、
・副業を始めた
・売上回復に向けて営業を強化している
などです。

さらに重要なのが、家計の支出を減らす取り組みです。

収入を増やすには時間がかかりますが、支出の削減は比較的早く実行できます。

家計の見直しを具体的に説明する

銀行へは、家計改善の具体策を伝えると効果的です。

例えば、
・生命保険を見直した
・車を手放す予定
・格安スマホへ変更した
・サブスクを解約した
・毎月の固定費を削減した
などです。

さらに、
「これによって毎月○万円支出が減ります。」
と説明できれば、銀行側も返済再開の見込みをイメージしやすくなります。

重要なのは、「来月からは返済できる見込みがあります」というゴールを示すことです。

家計改善が住宅ローン問題を解決する第一歩

住宅ローンの返済が苦しくなったとき、多くの方は「どうやって返済するか」だけを考えてしまいます。しかし、本当に見直すべきなのは家計全体です。

家計は、入ってくるお金よりも出ていくお金が多い状態が続けば、いずれ資金が尽きてしまいます。一時的に借入れを増やして乗り切ったとしても、根本的な収支のバランスが改善されなければ、再び返済に苦しむことになります。

そのため、収入を増やす努力と同時に、固定費や生活費を見直し、毎月の支出を減らすことが重要です。生命保険や通信費、自動車の維持費など、削減できる費用がないかを確認するだけでも、毎月の家計には大きな違いが生まれます。

住宅ローンの延滞を解消するためには、その場しのぎの対応ではなく、家計全体の収支を立て直すことが何よりも大切なのです。

銀行担当者も仕事として対応している

銀行担当者も業務として督促を行っています。

電話をした内容や、
・いつ連絡したか
・どんな話をしたか
・今後どうなる予定か
は記録されています。

担当者が最も困るのは、
・連絡が取れない
・今後の見通しがまったく分からない
・返済の意思が見えない
という状況です。

担当者も上司へ報告をしなければならないため、誠実に連絡を取り、状況を説明するだけでも印象は大きく変わります。

銀行にとっても、「現在こういう事情で、改善に向けて取り組んでいます」という報告ができる状態は安心材料になります。

延滞が解消できない場合は早めに相談を

もちろん、最優先は住宅ローンの延滞を早く解消することです。

しかし、家計を見直しても改善が難しく、返済の見込みが立たないケースもあります。

そのような場合は、一人で抱え込まず、早めに専門家へ相談することが重要です。

状況によっては、任意売却という選択肢が適している場合もあります。

家を守ることだけにこだわるのではなく、その後の生活再建まで見据えて最適な方法を検討することが大切です。

まとめ

住宅ローンの督促電話がかかってきたときに大切なのは、焦ってその場しのぎの約束をしないことです。支払える見込みがないのに返済日を約束したり、他から借金をして返済したりすることは、問題をさらに大きくしてしまう可能性があります。

銀行が知りたいのは、「なぜ支払えないのか」と「今後どう改善していくのか」です。現状を正直に伝え、収入を増やす努力や家計の見直しなど具体的な改善策を説明することで、担当者も状況を把握しやすくなります。もし返済の見通しが立たない場合は、早い段階で専門家へ相談し、任意売却を含めた解決策を検討することが、生活再建への第一歩となるでしょう。

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この記事を書いた専門家

宅地建物取引士杉山善昭
宅地建物取引士杉山善昭任意売却の専門家
(有)ライフステージ代表取締役
「不動産ワクチンいまなぜ必要か?」著者、FMヨコハマ、FMさがみ不動産相談所コメンテーター、TBSひるおび出演。単に家を売るだけでなく「お金に困らない暮らし」を提案している
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