オーバーローンで売れない家を売る方法

こんにちは、住宅ローン緊急相談室の杉山 善昭です。
今回は「オーバーローンだと家を売れないか?」というテーマでお伝えしますね。
そもそもオーバーローンの状態とはどういう状態か?という所から説明していきたいと思います。
「オーバーローン」という言葉。
実は二つの意味があります。
一つ目は、住宅ローン購入時のオーバーローン。
これは、住宅の購入価格よりも高い金額のローンを組むことです。
例えば、「物件価格+諸経費」や「物件価格+買換え損」といったケースです。
中には、車のローンを纏めて一つに。。。というケースもあります。
この辺まで来ると結構ムチャな話だと分かりますよね。
二つ目は、住宅を保有している場合のオーバーローン。

これは、現時点で売却が可能な金額よりも、住宅ローンの残高が高いケースになります。
簡単に言うと、買った時よりも家の値段が下がってしまった場合を言います。
その他、一つ目で触れたように元々多額のお金を借りてしまった場合もありますね。
一般的な売却の場合、オーバーローン状態であれば売却する際に、手元から不足資金を捻出する必要があります。
売却価格ー住宅ローン残高=不足資金=手元から捻出する金銭
ということですね。
つまり、この記事のタイトルに書いたように、オーバーローン状態でも、不足分を充当することができれば不動産は売却できる。
ということになります。
では、不足分を充当するための金銭が手元に無ければ不動産自体を売却することが出来ないか?という点が気になりますよね。
不足分については、手元から出す他、親からの贈与などの方法もありますし小額であれば、銀行の使い道自由な融資を受ける手もあります。
もう既に、住宅ローンの返済が苦しくて、手元から出すどころか新しく借りるのも無理!
という方は、任意売却という方法で不足分を捻出しなくても不動産を売却することができます。
但し、誰でも気軽に使えるという訳ではないので任意売却をする際は、細心の注意をはらって検討する必要があります。
さて、ここで重要なポイントがあります。
売ろうとしても、残債が多いから売れない。赤字が出る分も出すことができない。
もったいないからそのままにしておこう。
もちろん、選択としてはありかもしれません。
但し、単に問題先延ばしでそうするのは得策でないことが多いです。
どういうことかというと、建物は年々価値が下がる。という事実。

※図は税務上の耐用年数です。
今、オーバーローン。つまり、売れる金額<残債
ということは、ローンを返済するよりも、建物の価値の低下の方が多い。ということです。
従って、建物の価値がなくなるまで追いつかない。という事になります。
更に言うと、返済が建物減価に追いつかないということは、建物の価値がゼロになるまで、赤字が膨らむことになります。
頑張ってローンを返済した結果、赤字が膨らむという非常に厳しい現実があるのです。
もちろん建物がゼロになってしまった後はだんだんと追いついてきますが、ここで肝心なのは「赤字が解消するまで生活がやっていけるのかどうか?」ということです。
「赤字が解消するまで生活がやっていけない」のであれば傷口が浅い今、処理したほうが良いです。
「赤字が解消するまで生活がやっていける」のなら、今の生活を継続すれば良いのです。
大切なことは、状況を把握しジャッジすることです。
この記事を書いた専門家

- 任意売却の専門家
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(有)ライフステージ代表取締役
「不動産ワクチンいまなぜ必要か?」著者、FMさがみ不動産相談所コメンテーター、TBSひるおび出演。単に家を売るだけでなく「お金に困らない暮らし」を提案している
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