大手不動産会社に囲い込みを指摘したら

囲い込みをされるのが怖くて、大手不動産会社に聞いてみた。
「おたくに頼んで、囲い込みをされるのが怖い」と。
こんにちは、任意売却の専門家杉山善昭です。
今回は、売主が囲い込みを直接指摘してみた話をしますね。
話は少し遡り、不動産のオーナーが大手不動産会社に査定をした所です。
築30年近い中古の戸建を売約したいA氏。
ネットで大手不動産会社を見つけ、売却査定を依頼しました。
早速、担当者がやってきて、家の設備を隅々までチェックしていきました。
数日後、分厚い査定書を持参し、既に紹介できる顧客が三組いる。と言ったそうです。
査定金額は周りで販売中の物件よりも高かったそう。
さて、ここで早くも問題があります。
一つは、家の隅々までチェックしていった点です。
これは「しっかりチェックした。」という演出です。
築30年近く経過している建物は、ほとんど査定がつきません。
むしろ、解体工事代の分だけマイナス査定になることが多いです。
因みにこの家は、所有者が購入してから一度もリフォームしておらず、設備は古いままです。
従って、家の設備を隅々まで確認しても、パフォーマンス以外なんの意味もありません。
続いて分厚い査定書です。
厚めの書類でいかにもまともそう、という査定書を作成してきます。
誤解を恐れずに言えば、査定書など、入れる数字でいかようにも変えることができます。
厚ければ厚いほど、信憑性が高く見えます。
プレゼンの世界では有名な話ですね。
三つ目。
既に顧客が三組いる。というガセです。
この物件の周りには、いくつかの物件が販売中でした。
しかも、今回の不動産よりも安くて立地も良い物件が売りに出ているのです。
販売中の物件よりも、高くて良くない物件を買う人がいるでしょうか?
百歩譲って、本当に探している顧客がいるとしましょう。
なぜ、その顧客は現在販売中の安くて良い物件を買わないのでしょうか。
分からないのは、査定を依頼した不動産のオーナーだけです。
このエリアで探しているという広告についての解説動画がお役に立つと思います。 https://www.youtube.com/embed/5xoSbyFvwOs
現在売りに出ている物件では気に入らないから、そのお客様は購入しないのです。
売りに出ている物件よりも、あなたの物件は安くてよい物件でしょうか?
購入者側の視点に立って冷静に考えれば分かるはずです。
話は戻って、「おたくに頼んで、囲い込みをされるのが怖い」と指摘したA氏。
どうなったでしょうか?
「ウチの会社は囲い込み厳禁ですから、絶対しません」と言い放ったそうです。
後日確認したら、やはり囲い込みをしていました。
このケース。
名前を聞けば誰もが知る超大手不動産会社でした。
かなり悪質だったので、本社に連絡をしました。
「御社の●●支店で扱っている■ ■という物件。当方が調査したところ、完全に囲い込みをしている。会社として容認していないのなら、改善指導をしてほしい」と申し入れました。
ちなみにこの申し入れは、売主である所有者からの依頼で行ったものではなく、販売協力会社としての立ち位置で行ったものです。
その回答は、驚くべきもの
「囲い込みをしているから、何だというのですか?」
でした。
これには本当に驚きました。
会社を挙げて囲い込みを指示しているとは。。。
かける言葉がありません。
結局この件、所有者は媒介契約を解除して、別の不動産会社に依頼をしました。
さて、私達プロは簡単に囲い込みを調べることができます。
しかし、依頼者である一般の方はなかなか囲い込みがされているどうか分からないのではないでしょうか?
無料で調査をしますので、お気軽にご相談ください。
この記事を書いた専門家

- 任意売却の専門家
-
(有)ライフステージ代表取締役
「不動産ワクチンいまなぜ必要か?」著者、FMさがみ不動産相談所コメンテーター、TBSひるおび出演。単に家を売るだけでなく「お金に困らない暮らし」を提案している
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