離婚後ローンを払っていますがもう限界

頭を抱える女性

今回のご相談者さんは、43歳女性。
田中さん(仮名)ご主人とは離婚済み、お子さん一人と2人暮らし。

離婚時に財産分与はしておらず、夫名義の住宅ローンを払う変わりにそのまま住み続けるという約束で現在まで居住を継続。

子供は既に成人しており、毎月いくばかのお金を家計に入れてもらって何とか生活が成り立っているとのこと。

田中さん離婚当時は、近所の手前引越しは絶対に嫌だという思いから三井住友銀行から借り入れした住宅ローンの支払いを夫の代わりに払うと約束したものの、いくらローンを払っていても結局、自分のものになる訳ではないし、息子もいずれは結婚して出ていく。。。

最終的にはこの家に一人暮らしに。

息子が転居すると家計に入れてもらっていたお金も無くなる。家計は赤字になり住宅ローンも払えない。

老後の心配もあるし、どうすれば良いのか?
このようなことが不安でスマホで検索した所、住宅ローン緊急相談室を見つけてご相談に至ったとのことです。

ーーーご相談ここまでーーー

さてこういう時に、一番のポイントは肝心かなめの元。
ご主人の意向はどうなのか?という点です。

今回の場合、不動産の名義人は元のご主人のままですから、いくら変わりにローンを払っていると言っても所有者の承諾なく勝手に売却することはできません。

家を手放そうとするならば、元のご主人の意向を確認し売却についての同意を得る必要があります。

また、話しは前後しますがこの家を売却した方が良いかどうかの判断は別途する必要があります。
端的に言えば、家計が正常な状態にあるのか?ないのか?という点が判断材料になります。


所有し続けた場合のメリットとデメリット。
売却した場合のメリットとデメリットも検討する必要があります。

この時大切な事は、目先の事も大切ですが、中長期的な視点も持って検討することです。

中長期的な視点というのは、正に人生設計そのものです。
明日が分からない状態で中長期的な視点というのは、少々酷かもしれませんが、人生はここで終わる訳ではありません。

年金だけでは生きていけないことは、もはや言うまでもありません。
明るい老後を迎えるために、中長期的な視点は絶対必要です。

毎日笑って生活できる環境を幸せと言います。

毎月のお給料で何とか生活できるレベル。というのは、実質破たんしているのと同じです。


労働所得は、労働しているからこそ得られる所得ですから、逆に言えば労働できないときには一銭も入ってきません。

ということは、労働できる時に十分な蓄えができなければ、労働できなくなった時に破たんするという事です。
つまり、毎月貯金ができる生活ができて当たり前。
貯金ができない生活は、正常ではない。ということです。

今現在、住宅ローンの支払いで困っていてどうしよう。。。
そう思った時は目先のことだけではなく、中長期的な目線で思考すると解決方法が見つけやすくなります。

ちなみに、このご相談は所有者である元のご主人からご連絡をいただいて任意売却することになりました。

この記事を書いた専門家

宅地建物取引士杉山善昭
宅地建物取引士杉山善昭任意売却の専門家
(有)ライフステージ代表取締役
「不動産ワクチンいまなぜ必要か?」著者、FMさがみ不動産相談所コメンテーター、TBSひるおび出演。単に家を売るだけでなく「お金に困らない暮らし」を提案している
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