誰が入居しているか分からないマンションの売却成功

先週は怒涛の1週間でした。久しぶりにヒリヒリした1週間でした。
ちょっと信じられない話だと思いますが、人が住んでいるのかも分からない、誰が住んでいるのかも分からない分譲万書を売却しました。
先週手続きが全部終わりました。
ご本人がいわゆるデート商法で投資用不動産を買わされてしまった案件。
サブリースが付いていて、任せていたがそのサブリース会社が破たんしてしまった。
その為、家賃が入ってこないばかりか、誰が住んでいるのかも分からない状態になってしまったのです。
家賃が入ってこないので、不動産のローンも払えなくなり破たんというケースです。
あまり詳しくお話しをすることはできないのですが、売却する為にはまず、「誰が住んでいるのか」調査する必要があります。
普通のマンション売却ではありえない所からのスタートです。
今回、運よく入居者と会う事ができ、至って普通の方が正当な賃貸契約に基づき居住していました。
この点は良かったのですが、この賃貸借。
社宅として使っていて、社宅代行会社が入っておりました。
社宅代行会社は、法人に代わって社宅の契約の代行を請け負う会社です。
この代行会社により、法人は一つ一つの賃貸契約について精査する手間が省けますので、コストがカットできる事になります
今回はこの社宅代行会社これが、なかなか四角四面の対応をする会社でして相当難航しました。
何が難航したかと言うと、サブリース会社が連絡が取れないというだけで、倒産している訳でないという理屈。
倒産していないのだから、サブリース会社と契約を解除しないと、大家に直接家賃を払うことができないと主張してきたのです。
私としては民法618条があるので、所有者は転借人に対して直接請求権があることを主張したのですが相手は聞き入れません。
残念ながら、宅建業者としては家賃の請求はここまでしかすることができません。
相手方が家賃の支払いを拒否している状態で、更なる回収督促業務をすることは、弁護士法に触れるからです。
その為、方針を転換してどのような書類を提出すれば既存の契約を解消し、新たに賃貸借契約を締結できるか?
という折衝に切り替えました。
これなら家賃の督促にならず、売買するマンションの実務的な処理の仕方の方法についての協議ですし、
この点については相手方も提出する書類について検討していただくことができました。
ただ、この動きが予想以上に遅く、買主への引き渡し日期限が近づいても一向に必要書類の提示がありません。
ヤキモキヤキモキし、催促をし、ようやく書類が提示されたのがリミットの1日前。
何とか間に合ってよかったです。
この記事を書いた専門家

- 任意売却の専門家
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(有)ライフステージ代表取締役
「不動産ワクチンいまなぜ必要か?」著者、FMさがみ不動産相談所コメンテーター、TBSひるおび出演。単に家を売るだけでなく「お金に困らない暮らし」を提案している
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