物価高で住宅ローンが払えない…いま急増する“隠れ住宅ローン破綻”とは?原因と対策を徹底解説
物価高が続き、食費・光熱費・ガソリン代など生活に必要な支出が大きく増えています。その一方で、賃金はなかなか上がらず、「原因はよく分からないけれど毎月の生活が苦しい」という家庭が急増しています。特に大きな固定費である住宅ローンは、家計に与える影響が非常に大きく、最近では“隠れ住宅ローン破綻”とも言える相談が増加中です。本記事では、住宅ローン破綻が増えている背景と、差し押さえや競売を避けるための具体策を専門家の視点から詳しく解説します。
このページの目次
物価高で住宅ローン破綻が増えている背景
以前と違う「新しいタイプの住宅ローン破綻」
住宅ローンの相談には大きく2つのタイプがあります。
● 従来型:収入が急減することで返済できなくなるケース
コロナ禍で仕事が減ったり、リストラ、病気やケガで収入が低下するなど、収入減が明確な原因となるパターンです。
● 最近増えているタイプ:理由がはっきりしないまま生活が苦しくなるケース
「なんだか分からないけどお金が残らない」「今までと同じ生活をしているはずなのに赤字が続く」
こうした相談が急増しています。
これは、以下の要因が複合的に重なって起きています。
・生活費の高騰
・実質賃金の低下
・住宅ローン返済額は変わらない
この“じわじわ家計を圧迫する構造”こそ、今の住宅ローン破綻増加の大きな原因です。
生活費の高騰:広がる“見えない負担”
生活必需品が軒並み値上げ
食材、米、ガソリン、光熱費など、生活必需品が次々に値上がりしています。
収録時点では春の大量値上げが実施され、数百品目の食品が一斉に値上がりしたというニュースもありました。
これにより、同じ生活をしているつもりでも 毎月の支出が自動的に増えてしまう 状態が続いているのです。
過処分所得が減る構造
最低賃金は確かに上がっていますが、物価の上昇幅の方が大きく、
・手取りはほとんど増えない
・むしろ自由に使えるお金(過処分所得)は減っている
という家庭が増えています。
「今まで普通に払えていた住宅ローンが急に重く感じる」
これは家庭の浪費ではなく、構造的な問題ともいえます。
住宅ローンが家計を圧迫しやすくなっている理由
固定費だからこそ“苦しくなった時に逃げられない”
住宅ローンは典型的な固定費です。
・食費 → 多少調整可能
・光熱費 → 節約で微調整可能
・住宅ローン → 原則として金額は変わらない
収入が変わらない中で生活費だけが増えると、真っ先に負担が重くなるのが住宅ローンです。
変動金利の落とし穴:返済額はすぐ増えない
変動金利には以下の特徴があります。
・金利の見直しは年2回
・返済額の見直しは5年に1回
・125%ルールにより急激に返済額が増えない
一見すると利用者に優しい仕組みに見えますが、実は 金利が上がると元金が減りにくくなる という問題があります。
□ 金利が上がると何が起こる?
・毎月の返済額のうち“利息”の割合が増える
・元金がほとんど減らない
・結果として完済までに支払う総額が膨らむ
さらに元金が減らなければ、将来的に金利が再度上がった際のダメージも大きくなります。
今後の金利はどうなる?上昇を予測する声が多数
金利上昇の見通し
住宅金融支援機構の調査では、今後1年間で金利は上がると予測する人が6割 に達しています。
集合値としてみても、金利上昇を予想する人が多いということは、それだけ経済環境が不安定であるともいえます。
金利が上がる背景:円安と物価高
金利が上がる背景には円安があります。
・日本は食料自給率が低く多くを輸入に頼る
・円安が進むと輸入コストが増える食料
・エネルギーなど生活必需品の物価がさらに上がる
円安を止めるには金利を上げる以外に手段が少なく、これが金利上昇が予測される理由のひとつです。
破綻予備軍に見られる危険なサイン
1.ボーナス払いに依存している
景気悪化が進むとボーナスは真っ先に削られる可能性が高く、ボーナス払いの割合が大きい人ほど危険度は増します。
2.カード払いが増えている
生活費が苦しくなると、
・とりあえずカード払い
・翌月の支払いが苦しくなる
・再びカードを使う
という悪循環が生まれます。
特にリボ払いは破綻を加速させる原因になりやすいため注意が必要です。
3.預金が減り続けている
「気づけば通帳の残高が減っている」というのは、破綻の非常に危険な前兆です。
・生活防衛資金がゼロになる
・何かのきっかけで延滞が始まる
・延滞が数ヶ月積み重なる
・差し押さえ
・競売の流れへ
預金の減少は最も分かりやすい“赤信号”です。
延滞が続くとどうなる?競売までの流れ
3〜6ヶ月で差し押さえや競売へ進む
住宅ローンの延滞が続くと、
1.金融機関が督促
2.3〜6ヶ月で法的手続きの準備
3.裁判所を通じて競売の申し立て
4.物件情報が裁判所のウェブサイトに公開
5.信用情報に傷がつく(ブラックリスト)
競売は市場価格より安く売られやすく、残債も大きく残りやすいのが現実です。
可能であれば避けたい手続きといえます。
競売を避けるための3つの打開策
1.返済猶予(リスケジュール)を利用する
返済猶予は、一定期間元金を払わず利息のみの返済にする方法です。
【メリット】
・毎月の返済額が大幅に軽くなる
・家計の立て直しに時間を作れる
【デメリット】
・最終的な返済額が増える
・将来の収入アップが見込めない人には向かない
一時的な収入減であれば有効な手段です。
2.任意売却の利用
破綻が現実的に近い場合は、任意売却が最も現実的な選択です。
・競売より高く売れる可能性が高い
・残債を大きく減らせる
・近所に知られにくい
・引越しの猶予が持てる場合もある
任意売却は不動産の専門知識が必要なため、プロへの相談が欠かせません。
破綻が現実的に近い場合は、任意売却が最も現実的な選択です。
・競売より高く売れる可能性が高い
・残債を大きく減らせる
・近所に知られにくい
・引越しの猶予が持てる場合もある
任意売却は不動産の専門知識が必要なため、プロへの相談が欠かせません。
3.弁護士と連携し法的整理も視野に
重要なのは いきなり自己破産しないこと です。
適切な順番は以下の通りです。
1.住宅をどうするか決める(維持か売却か)
2.売却後の残債額を確認する
3.残りの人生で返せるか検討する
4.返せない場合は自己破産も選択肢に入れる
住宅ローンと他のカードローン・無担保債務のバランスによっても適切な判断は変わります。
破綻は誰にでも起こり得る。自分を責めないでください
住宅ローン破綻率は、データによれば 3〜4% 程度と言われています。
つまり、100人いれば3〜4人は破綻経験者がいる計算です。
しかし多くの人は周囲に言わないため、実態が見えにくいだけです。
責任感の強い方ほど自分を責めがちですが、破綻は特別な人だけに起きる現象ではありません。
大切なのは、
・状況を整理する
・早めに相談する
・最適な出口を選ぶ
という3つです。
住宅ローン専門家、不動産の任意売却専門家、弁護士など、状況に応じて頼るべき相手がいます。一人で抱え込む必要はありません。
まとめ
物価高・円安・賃金停滞・金利上昇という複合的な要因により、住宅ローンが払えなくなる家庭が確実に増えています。特に近年は「理由が分からないまま生活が苦しくなる」という“じわじわ型”の家計悪化が多く、気づいたときには延滞や競売が目前というケースも少なくありません。しかし、競売に進む前には返済猶予・任意売却・法的整理など複数の打開策があります。重要なのは、状況が悪化する前に専門家へ相談し、最善の選択肢を確保することです。住宅ローン問題は誰にでも起こり得るため、ひとりで抱え込まず、早めにご相談ください。
ややこしい不動産でなくても大丈夫です。
YouTubeご覧いただいたということであればご相談料無料でさせていただきます。
動画詳細欄に私どもの連絡先等々と書いてございますのでご覧ください







