横須賀からの任意売却相談

高年収のはずなのに住宅ローンが延滞してしまった
今回のご相談は横須賀から。
横浜銀行を返済口座とした住宅ローンは、住宅金融支援機構。
既に、期限の利益を喪失している。
ご相談者は年収は800万円の独身貴族。
生活には事困らない状況にも係わらず、なぜ住宅ローンの返済ができなくなってしまったのか?
その理由、実は浪費。
と言っても、物を買うのではなく、お酒。
仕事で溜まったストレスを発散する為に、毎日のように同僚と居酒屋へ。
飲んでいると電車で帰ることが面倒になり、月の半分はホテル泊まりという生活。
貯金はゼロどころか消費者金融との付き合いが25年にも。
先日消費者金融に過払い請求をして、戻ってきたお金。
遅れていた住宅ローンに当てようとしたが、期限の利益の喪失後では手遅れ。
横浜銀行から住宅金融支援機構に移管され、更にその先、住宅金融支援機構から債権回収の委託を受けた(株)住宅債権管理回収機構から「競売の申し立てをします」という通告。
裁判所が不動産を差押え、競売開始決定通知が届くのは時間の問題。
そもそもひょんなきっかけで購入したマンション。
思い入れはない。
通勤も不便だし、会社の近くに引っ越したい。
普通は自己破産。しかし、、、
この問題は少々複雑です。
任意売却をした際に残る負債の予想は約1,000万円。
普通に考えれば自己破産です。
しかし、このご相談者の年収は800万。
ご家族はいません。
仮に毎月10万円返済すれば、8年ちょっとで1,000万の元金は返済できる計算です。
1,000万円という金額は決して小さくありませんが、返済できない金額でもありません。
また更にややこしい事があります。
退職金です。
会社の勤続も30年になり、退職金の見込みも現時点で2,000万円程。
自己破産と退職金の関係については、原則退職金の4分の1(退職しない場合は8分の1の場合もあり)が破産時に必要となります。
幸いお仕事的には安定しているので、収支の計算も立てやすかったです。。
但し、飲みに行かない。というのはダイエットや禁煙などと同じで精神力が必要になりますが。
今回の方針
それなりの年収があるにもかかわらず破たんしてしまうケースは以外と多いものです。
さて今回のポイントですが、既に期限の利益を喪失しているということは、残債全体に対して遅延損害金が発生しています。
今回の遅延損害金は年率14.5%相当。
残債は2,000万円程度ありますので、遅延損害金だけで年間290万円。
1日当たり7,945円にもなります。
また、競売の申し立てがなされるということは債権者が、競売の費用を立て替えているはずです。
予納金というのですが、60万~120万円程度になることが予想されます。
申し立てられた後、競売資料の閲覧をすれば判明しますので、後日確認をすることになります。
また、引越しをすることへの障害ですが、今回はありませんでした。
これらの状況を鑑みると、可及的速やかにマンションを売却することがベストな選択です。
早速、マンションの販売をしたい所ですが、売却しても住宅ローンが全額返済できる訳ではないので、まずは債権者と販売価格について協議をするところから始めることとなりました。
この記事を書いた専門家

- 任意売却の専門家
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(有)ライフステージ代表取締役
「不動産ワクチンいまなぜ必要か?」著者、FMヨコハマ、FMさがみ不動産相談所コメンテーター、TBSひるおび出演。単に家を売るだけでなく「お金に困らない暮らし」を提案している
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