多額の税金滞納!分割払いしても完納できない場合の対処法【不動産所有者向け記事】

「頑張って少しずつ払っているけれど、溜まっている税金、全然減らないなぁ」
そんな税金の悩みはありませんか?

こんにちは任意売却の専門家、杉山 善昭です。
私も若い頃、納税が遅れて延滞税で苦しんだ経験がありますので、払っても払っても税金が減らない辛さ。よく分かります。
この記事はラジオ的に聞くことができます。
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実際、私のクライアントさんで、「何通も届く納税通知書を見るうちに労働意欲がなくなり、うつ病になってしまった。」という方もいらっしゃいました。

税金を払っても減らない原因とは?

住民税(市県民税、都民税)、固定資産税、自動車税、健康保険税等、税金が払えなくて完納の見込みがない。という方の最大の原因は
延滞税という納税が遅れたことによるペナルティーです。

遅れた税金に対して年利9.8~14.6%(発生年度で異なります)というとても高い割合の延滞税がかかるのです。
現在の住宅ローンの金利が1%程度ということを考えると10倍以上で頑張って少しずつ払っても一向に減らない。という最大の原因がこの延滞税です。

以前に延滞税が増えていく様子の記事を書いたことがあるので、それを使って更に説明しますね。

—記事抜粋—
固定資産税や健康保険、住民税などの年間の負担額は85万円だとして
丸二年滞納してから毎月4万円(その年にかかる本税を含めて)ずつ払った場合。
3年目から5年目までの3年間、払った税金は毎月4万円×36回で144万円

5年目の年度末の未納本税と延滞金の合計は約287万円です。
次の月は85万円の納期が来るので、約372万円が残高ということになります。

がんばって、144万円払った結果残高は202万円増えてしまうのです。
毎月4万円づつ払っても完納できないことが分かると思います。
—抜粋ここまで—
動画のほうが良いという方の為に、延滞税金が溜まっていく様子を動画にしました。


このように、一旦遅れてしまった税金を返済することは非常に困難になってしまうので「税金の滞納が多くて、完納が見込めない状態」は決して珍しいことではありません。

どの位、未納税金が貯まってしまうとリカバリーできないか?
私の経験上、100万円を超えると自力で解決できなくなる可能性が格段に上がります。

税金を分割で払っているからと言って安心はできません。
分割で払った結果、完納できるのかどうかを見極めないと先延ばししているだけで意味がありません。

不動産と給料どちらが先に差押えられるのか?

役所によって変わるので一概にいえませんが、経験上、不動産が先に差押えられることが多いようです。
理由は、推測になりますが不動産の差し押さえは役所と納税者だけの問題で済みます。

しかし、給料の差し押さえは役所と納税者の他に、勤務先にも通知しなければなりません。
勤務先に通知すると、納税者は会社に居づらくなって退職、無職になってしまうリスクも考えられます。

また、給料を差押えるとあっという間に住宅ローンが払えなくなり、破たんしてしまいます。
不動産の差し押さえの場合は、差押えたからと言って即、公売とはなりにくいのです。

但し、役所は遅れている税金を年度内に完納できるように要求してきます。
また分割払いをするにしても1年以内に完納できるように求めます。

ここで注意が必要なのですが、分割払いしていても完納の見込みがないと役所が判断すれば、不動産であっても給料で会っても差押をしてくることです。

「私は分割払いで役所と話がついているから大丈夫」という方にお会いすることが多いですが、分割払いは権利ではありませんので、前述した通り、完納できる見込みがなし。と判断されれば、例え分割払いをしている途中であっても容赦なく差押に着手します。

差押された方の実例

差押をすると、国税徴収法54条に基づき「差押調書」が発行されます。
簡単に言えば、あなたの財産を差し押さえましたよという通知です。

誤解されやすいのですが、この差押調書の犯行は、差押効力の発生要件ではありません。
従って、そんな通知を見たこともないという場合であっても、差押の効力は有効です。

税金を払わずに逃げ切れるのか?

税金を払わずに逃げ切れるのでしょうか?
実は税金にも時効というものがあります。
5年間払わないと、未納税金は時効となり、支払いを拒むことができます。

但し、役所もそれは百も承知しています。
時効を中断させるために、差押えを行ってくるのです。

差押は、未納の税金の取り立て手段というイメージがあると思いますが、実は時効を中断させる意味もあるのです。

前述した通り、差押えは主に不動産や給料です。
その他、電話加入権、生命保険の満期返戻金、車等があります。

なぜ、役所が勤務先を知っているかと言うと、勤務先の会社は個人から源泉税、住民税を徴収して納税者本人に代わって納付しています。
この情報が役所に筒抜けなのです。

その為、あなたが役所に勤務先を知らせなくても役所はあなたの勤務先を知ることができるのです。
尚、差押えは換金価値のあるものも対象になります。

時計やアクセサリーなど多岐に渡る公売に出品がされています。
yahooの公売で税金滞納による公売の情報を見ることができます。

延滞税を免除してもらう方法はあるのか?

実は以前、延滞税を負けてくれる事がよくあったので、納税が遅れてもリカバリーしやすかったのです。
「昔、延滞税を負けてもらった」という方。結構いらっしゃると思います。
筆者も延滞税を負けてもらったことがあります。

しかし、時代は変わり、行政の対応は大変厳しくなり、現在では税金の延滞税を負けてもらう期待はできません。

【行政が延滞税を免除しない理由】
・そもそも不動産という資産を持っている
・担当者の裁量で延滞税の徴収に差が出るのは不公平
・債務者等の交渉能力で延滞税の徴収に差が出るのは不公平
・納税者に隠れた資産があるかもしれない
・延滞税を免除する理由がない

このような理由から「延滞税は免除しない」という方針に変わってしまいました。
市役所はその不動産を売却した時にいくらで売れるか?今いくら負債が残っているか把握していません。
従って、実際に売れば赤字になる不動産であっても、売れば未納税金を払えるかもしれない。と考えているのです。

一番大きな理由としては、延滞税を簡単に負けてしまうと滞納者が増加してしまうから。だと私は感じています。

期限内に納付している人と、延滞している人で同じ納税額では非常に不公平になります。
実際、役所には納税目標という数値があります。公表されてはいませんが。
その為、厳しく延滞税を取り立てることで、延滞者の納税を促進しているのでしょう。

例外的に、災害などで納税が困難になった場合における納税猶予が認められた場合に延滞税の課税免除というものがあります。
詳しくは国税庁延滞税免除ができる場合の事実認定について-国税通則法63条6項4号を中心としてに記載されています。

競売、自己破産したら税金も払わなくて済む?

30秒程度でご覧いただける動画がありますので、ご覧ください。


住宅ローンが遅れて競売になり、借金が残ってしまった場合、自己破産という手続きで借金をゼロにすることができますが、例え自己破産をしても延滞している税金はそのままです。

競売の場合、売却された代金は誰に分配されるのでしょうか?
税金?それとも銀行?

滞調法という法律があり、それに基づいています。
ここでは概略を説明しましょう。

住宅ローンの借入をする際に不動産に抵当権と言う権利を登記します。
この抵当権の登記をした日以前から発生(納期限が到来していた)していた税金に関しては税金に優先権があります。
逆の場合は、住宅ローンに優先権があります。

一般的には住宅を購入する時には未納税金がないハズですから、基本的に住宅ローンの返済が優先されます。
従って多くの場合、未納となっている税金の支払いまで、売却代金が回りません。
競売になっても「税金」という負の財産が残ってしまうのです。

税金が払えない場合、結局どうすれば良いのか?

税金が払えない場合に一番やってはいけないことは、安易な分割納税です。
少々厳しい表現で恐縮ですが、問題の本質から目を背けて、分割払いなら何とかなるだろうという思考は、単に問題を塩漬けにするだけで全く意味がありません。

非常にやっかいな「税金」ですが、任意売却の場合は溜まっている税金を払うことができる可能性があります。

税金の滞納が多くて、1年以内に完納の見込みがない場合、一日でも早く不動産を任意売却するのがベストな解決方法です。

株の世界に「見切り千両」という言葉があります。
文字通り、見切ることは千両に値する。という格言で税金の延滞においても、一日も早く見切って、一円でも延滞税を安くすることが必要です。
10%近くの金利で借金することがいかに現実離れしているかということは言うまでもありませんが、税金を延滞させているのはお金を10%の金利で借りているのと同じです。
返せる道理がありません。

溜まっている税金さえなくなれば家計のやりくりができるという方は家を手放しても引っ越さずに済む、売却後賃貸という任意売却方法。
住宅ローンの支払いが厳しくて税金の遅れが出てしまっている場合は未納税金を減らすことが可能になる、単純売却という任意売却方法があります。
この他にも任意売却の種類はあり、私たちは、税金の滞納でお困りの方に、最適な解決方法をアドバイスしています。

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