任意売却手法その1 単純売却(市場売却)

このページではいわゆる「単純売却」と呼ばれる最もオーソドックスな任意売却方法について解説をしています。
動画でもご覧いただけますのでお時間がある方はご覧になってみてください。
 

単純売却の傾向

一般の不動産売却と似ていますが、違う点は借入残高よりも売却価格が低くてもお持ちの不動産が売却できる点です。

売却相手は、一般の消費者でマイホーム用に購入する方がメインとなります。
一般の消費者に売却する理由は、一番高く売れる可能性が高い為です。
高く売れれば売れる程、返済できる金額が増えます。
返済できる金額が増えれば増える程、売却後に残る負債が減ることになります。

メリット

メリットとしては
●6つの方法の中で一番高く売れる可能性がある
●売却後に残る債務を少なくできる効果が一番高い
●債権者の同意が取りやすい

デメリット

デメリットとしては
●売却できるまで時間がかかることが多い
●引き続き居住することができない
●室内状態が良くないと売りづらい

という特徴があります。
単純売却の場合、競売価格の1.5倍程度で売れることも珍しくなく中には、借金が残るどころか売却したお釣りが発生する事もあります。

抵当権が付いているか否かがポイント

不動産売買契約書

補足の話になりますが、住宅ローンを利用していると、ご自宅の不動産に「抵当権」という権利が付けられています。
この抵当権は、不動産を売却しようとする際、買主との取り決めで「抵当権を解除して買主に不動産を引き渡す」という約定をすることが多いです。

抵当権を解除するためには抵当権の元となっている負債つまり住宅ローンを全額完済する必要があります。
売却代金だけでは完済できない場合に、任意売却という手法の登場となります。

従って、抵当権がついていない住宅ローンの場合、住宅ローンの返済をしなくても不動産を売却することが可能ですが、社内融資などの特別な融資でない限り抵当権がついていないことはありません。

単純売却するために望ましい状態とは?

単純売却は、買主が消費者であることから、「状態の良い不動産」であることが望ましいです。
理想は「そのままでも住める状態」です。

「クリーニング程度で住める状態」「壁紙程度替えれば住める状態」「フルリフォームが必要な状態」「不用品であふれていて床が見えない状態」という順番に売りづらくなる傾向があります。

但し、室内状態についてはご自身だけで悩んでいても何も解決しないので、あまり気にせず専門家に相談することをお勧めします。

自宅を1円でも高く売るためには?

どうせ売るなら1円でも高く売りたい!というのは誰もが思うことですよね?
せっかくなので、不動産のプロが教える1円でも高く売れるテクニックについてもこちらのページで解説しています。

まとめ

住宅ローンが払えない事は非常に精神的苦痛の多い状態ですが、単純売却は再スタートをする際に、気持が一番スッキリするという点も重要なポイントです。
但し、引き続き居住をすることはできませんので、転居のために荷物を順次整理したり、転居費用を貯めるといった計画的に物事を進める必要があります。

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この記事を書いた専門家

宅地建物取引士杉山善昭
宅地建物取引士杉山善昭任意売却の専門家
(有)ライフステージ代表取締役
「不動産ワクチンいまなぜ必要か?」著者、FMヨコハマ、FMさがみ不動産相談所コメンテーター、TBSひるおび出演。単に家を売るだけでなく「お金に困らない暮らし」を提案している
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