大手不動産会社に不動産売却を頼むと売れにくい理由

大手不動産会社に不動産売却を頼むと売れにくい理由

こんにちは、住宅ローン緊急相談室の杉山 善昭です。

大手の不動産会社に依頼しているけれど、なかなか売れない。。。
というお悩みを抱えている方多いと思います。

大手の不動産会社なら安心という勘違い

不動産を売却しようとしたときに、「大手の不動産会社なら沢山お客さんを抱えていそう。」という幻想のお陰で依頼してしまうのです。

以前、「探しています」というチラシの本当という記事を書きましたので
なぜ幻想なのかはそちらをご覧下さい。

さて、何故大手不動産会社に売却の依頼をすると売れないのか?その要因の一つをご覧に入れましょう。

大手不動産の手数料率表(2010年週間住宅調べ)

第1位 住友不動産販売 5.19% (1000件中730件が両手となる計算)
第2位 三井リハウス  5.12% (1000件中707件が両手となる計算)
第3位 東急リバブル  4.49% (1000件中497件が両手となる計算)
第4位 有楽土地グループ4.46% (1000件中487件が両手となる計算)
第5位 みずほ信不動産 4.21% (1000件中404件が両手となる計算)

一般的に不動産会社が仲介業務を行うと、物件価格×3%の仲介手数料が必要となります。
もう少し細かく言うと、仲介手数料はキッチリ3%ではなく、多くの場合3%+6万円となりますがここでは3%としておきます。

普通の売買が3%なのに何故上記の各社は4~5%の仲介手数料となるのか?疑問に感じたあなたはスルドイです。

実は不動産取引は、売主―売主側不動産会社―買主側不動産会社―買主というパターンが基本で売主は売主側不動産会社に、買主は買主側不動産会社にそれぞれ、仲介手数料を支払います。

ところが、売主―不動産会社―買主となると間に入った不動産会社は売主からも買主からも仲介手数料が受領できます。

3%プラス3%で合計6%です。これがいわゆる、両手取引と言います。

さて、先ほどの表をもう一度ご覧下さい。

第1位 住友不動産販売 5.19% (1000件中730件が両手となる計算)
第2位 三井リハウス  5.12% (1000件中707件が両手となる計算)
第3位 東急リバブル  4.49% (1000件中497件が両手となる計算)
第4位 有楽土地グループ4.46% (1000件中487件が両手となる計算)
第5位 みずほ信不動産 4.21% (1000件中404件が両手となる計算)

1位の住友不動産はなんと1000件中730件が両手取引です。ウチの会社ではせいぜい3.3%程度で、1000件中95件の割合です。

大手不動産会社にそれだけお客が多いのか!?と思うのは早計です。「売れるまでの時間がいくらかかってもいいから、両手の取引ができるまで待つ」といったほうがしっくりきます。

話しは変わりますが本来、不動産の売却依頼を受けた場合、他の不動産会社とも連携して買主を探さなければなりません。

売主から依頼された不動産会社はレインズという不動産情報バンクに登録して、市場に広く告知しなければいけません。

簡単に言うと、売主が依頼した不動産会社は一社でも売却の依頼があった不動産を消費者に紹介するのは、その地域に関係する不動産会社全部ということになります。

何故そういうシステムなのか?「適正な価格で早期に成約できることが売主の利益」になるからです。

つまり市場に広く告知をする事により、売主の利益を実現しようというこことになります。

そろそろ、話をまとめましょう。手数料率が多いということは、「自社だけの販売活動をしている可能性が強い。」という結論に至ります。

レインズに登録した物件を自社だけで営業活動するための手法は「商談中」とウソを行ったり、他社への広告を承認しないなどと、ネットにも書いてありますね。
この悪質は手口は、「囲い込み」と呼ばれるもので、非常に巧妙です。
※囲い込みについては「不動産の囲い込みとは?」という記事で説明していますので、ご覧下さい。

大手一社の営業力 VS 各種大手不動産会社全社+地元不動産会社全ての営業力
どちらが大きいか言うまでもありませんよね。あなたが依頼している不動産が売れない理由は、ここにあるかもしれません。

Pz-LinkCard
- URLの記述に誤りがあります。
- URL=https://chintai.mynavi.jp/baikyakusatei/column/baikyaku_knowhow79/

弊社でご依頼いただいた物件は、もちろん不当な営業制限をしませんので三井のリハウスや住友不動産のホームページでも掲載されていますが逆の場合どうでしょう?

あなたが依頼している不動産。依頼している不動産屋さん以外でホームページや広告活動されていますか?

もし見当たらない場合、不当な広告制限をしているか、若しくは価格が高すぎて広告として魅力がないかのどちらかです。

実際のご相談例

囲い込み調査

ここで実際のご相談例をご紹介したいと思います。

ご相談者は現在大手不動産会社に依頼しているT様とします。
このT様、依頼しているにもかかわらず一向に売れないので、調べてみたところ囲い込みをされている可能性があるかもと思った。
ほどなく、住宅ローン緊急相談室をネットで見つけて連絡をくださった。

住宅ローン緊急相談室では、囲い込みの調査を無料でしております。
T様も囲い込みの調査をご希望なさりました。

当事務所で調査した結果、やはり囲い込みをされている事実が判明。
T様に報告した所、依頼している大手不動産会社に囲い込みを止めるように電話で話すという。

依頼している不動産会社に、囲い込みを止めるように連絡するという行動は、まったく意味がありません。
その理由が想像できるでしょうか?

この依頼されている不動産会社は、売主に黙って囲い込みをしていた訳です。
この会社に囲い込みを止めるように、申し入れたところで素直に止めるでしょうか?

囲い込みの手法はいろいろあります。
他に売主に分からないように、囲い込みをする可能性もありますし、そもそも自己の利益のために売主が損をすることを承知で囲い込みをするのですから、買主が見つかったとしても、自社の利益が高くなるような細工をする可能性だって高いです。

囲い込みが見つかれば、その会社との契約を解除することが、根本的な解決方法です。

実例の話は以上です。
似ているテーマで、地元に強い不動産会社に依頼してはいけない理由という記事がありますので、ご興味ありましたらご覧下さい。

私達、任意売却の専門家は住宅ローンの返済が出来ない場合の相談所です。ご遠慮なく相談してくださいね。

平成27年4月13日追記:ついにマスコミでも取り上げられました。
大手不動産が不正行為か流出する“爆弾データ”の衝撃

平成27年4月30日追記:ついにマスコミでも取り上げられました。

大手不動産会社の探しています広告のウソ

元社員の暴露記事等かなりリアルな内容になっています。
記事に興味がありましたら、バックナンバーが発行されていますので、ご覧になってはいかがでしょうか?

当事務所では、囲い込みの調査を無料で行っております。
お気軽にご相談ください。

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この記事を書いた専門家

宅地建物取引士杉山善昭
宅地建物取引士杉山善昭任意売却の専門家
(有)ライフステージ代表取締役
「不動産ワクチンいまなぜ必要か?」著者、FMヨコハマ、FMさがみ不動産相談所コメンテーター、TBSひるおび出演。単に家を売るだけでなく「お金に困らない暮らし」を提案している
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