任意売却時、室内のリフォームは必要?

任意売却時リフォームの必要?

任意売却の手法の内、単純売却をする事になった場合、販売の対象となるのは、一般の消費者です。

さて、この場合室内のリフォームはしたほうがよいのか?と言うことについて一緒に考えていきたいと思います。

中古市場におけるリフォーム済物件の割合

日本全国で中古の戸建てやマンションが売りに出されていますが、その内、リフォームされている物件の割合はどのくらいあるかご存知でしょうか?

私の経験上、リフォームして売りに出されている物件は、中古売り物件の内2割程度です。

意外と少ない。と思いましたか?
中古の不動産は、その売主が一般の消費者である場合と、不動産業者である場合の二種類に分けれます。
一般消費者が売主の中古不動産は、リフォームがされていることは、ほとんどありません。
一方、不動産会社が売主の中古不動産は、ほぼ100%リフォームされています。
一般消費者が売主の物件と、不動産業者が売主の物件の割合が8対2なのです。

リフォームすると売りやすいか?

不動産業者の買取や投資家への販売の場合、相手はプロ又はセミプロですから、室内の状態が良くなくても販売することは十分可能です。

しかし、任意売却をする相手は、基本的に一般消費者となります。

一般消費者はプロではありませんので、不動産会社への販売と話しは別です。
一般の消費者は当然「きれいな状態で見たい」という願望があります。
そういう意味では、内外装のリフォームをしたほうが圧倒的に売りやすいと言えます。
しかし、リフォームをする為には荷物を移動する手間はもちろん、もっと大きな問題がありますね。

そう、お金の問題です。

販売する前にリフォーム工事を行うということは、イコール先にお金の支払いが出てきます。
住宅ローンの支払いができずに、不動産を売却する訳ですから、事実上できませんよね。

更に言うなら、売れなくても工事代を払わなければいけません。
とてもそんな余裕はありませんよね。

もう少し突っ込んでお話しをすると、リフォーム工事代は任意売却の経費として認められないのです。
つまり、売却代金から捻出することは不可能で、完全に持ち出しになるわけです。

そのような理由から、弊社ではリフォームしてからの販売をお勧めしておりません。

今ある現状のままでの販売活動を推奨しております。
なるべく、お金がかからない方法で、なるべくリスクを負わない方法で任意売却を進めて行けるようにしております。

リフォームせずに販売することが不利になるか?

前述したように、理想論はリフォームして販売ですが、事実上それは不可能ですから、改修工事をせず、現状。つまり今ある状態で販売せざるを得ません。

そこで、気になるのが、「リフォームせずに売れるのだろうか?」という事です。

結論から言うと、リフォームしなくても売れます。
お客様の中には、自分の理想の通りリフォームしたいという要望を持っている方が多数いらっしゃいます。

間取りを変えり、自分の好みのデザインにしたい。という要望です。
物事は、一面だけからではなく、多面的に見ることが大切です。

リフォームできない事情があるなら、リフォームを望んでいない顧客層を想定して販売活動をすれば良いのです。

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この記事を書いた専門家

宅地建物取引士杉山善昭
宅地建物取引士杉山善昭任意売却の専門家
(有)ライフステージ代表取締役
「不動産ワクチンいまなぜ必要か?」著者、FMヨコハマ、FMさがみ不動産相談所コメンテーター、TBSひるおび出演。単に家を売るだけでなく「お金に困らない暮らし」を提案している
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