元夫が固定資産税を払っていない場合どうなるか?

固定資産税未納
任意売却の専門家、杉山 善昭です。

今回は「不動産の共有と固定資産税」のことについて解説したいと思います。

ご夫婦で不動産を購入することは良くありますよね。
しかし、昨今離婚率の上昇から、離婚後も共有で不動産を所有している人も同様に増えています。

共有不動産の固定資産税支払義務は誰?

本来、離婚時には共有状態も解消することが理想ですが、現時的になかなか共有を解消するうことは困難なため離婚後も共有状態で所有するケース。
決して珍しいことではありません。

何故、売却せず、離婚後も共有状態で所有をするのかというと、住宅ローンの残債が売却価格を上回ってしまい、売るに売れない状態だからです。
いわゆるオーバーローン状態ということです。
オーバーローン状態
この場合、赤字が出る分を手元から出すことができれば良いのですが、貯蓄ができていない家庭の場合、マイナス分を補てんすることができない場合は、任意売却という特殊な売却以外、普通の売却はできません。

さて、たとえ離婚したとしても不動産は共有で所有している場合、共有者全員に固定資産税の支払い義務があります。

HL057Lでは、共有の不動産の場合、固定資産税はどのように支払わなければいけないでしょうか?


「各自が自分の持分だけ支払う」と答える方が多いと思いますが、残念ながら違います。

基本的には、各自自分の権利分(持分の分)負担する義務があるのですが固定資産税の納付に関しては違う規定があるのです。

「固定資産税は各自が連帯して納付する」と決まっています。

ことばが難しいので、解説をしましょう。

例えば、夫が10分の7、妻が10分の3の権利を持っていたとしましょう。

離婚後、妻が10分の3に相当する固定資産税を夫に送金していたとします。
しかし、夫は固定資産税の納付をせず、使い込んでしまった場合。。。

妻は固定資産税全額について、納付する義務を負います。

もちろん、使い込んでしまった夫に請求することは出来ますが役所に対する責任は逃れることができません。

これが連帯納付義務です。

もし、「固定資産税は夫に渡してあるから私は知らない」と妻が主張した場合、どうなるでしょうか?
仮に離婚協議書に記載をしていたとしても役所には、対抗できません。

その主張が認められることはなく、最悪公売という手続きによって、不動産は強制的に換金処分されてしまいます。

(公売という言語が分からない。という方は公売とは?をご覧下さい。)

当然、あなたは不動産から立ち退くことを余儀なくされます。

分割納付したらどうなるのか?

未納税金が発覚した後、一括では払えないけれど分割でなら払うことができる。という事もあるかと思います。

もちろん、役所も一括で納付がどうしてもできないのなら、毎月いくら払えるのか?聞いてきます。
現在の収入、家計の状況などを一通り説明すれば、「では毎月●万円納付」ということで話ができる可能性はあります。

但し、分割納付は年度末までに完納することが基本です。
理由は、新年度になれば新しい税金が生まれるからに他なりません。

未納税金が重なれば重なる程、完納が難しいことは言うまでもありません。

また、仮に分割納付をしている途中であっても給料の差押がされない保証はどこにもありませんので、この点も注意が必要な所です。
こちらの記事で詳しく解説していますので、ご確認下さい。

税金の支払いが遅れて、督促が来るとつい「遅れている税金をどうやって払おうか」という点にばかり意識が行ってしまいます。
確かに、その事も大切なことには違いありません。

しかし、本質的には「これから毎年発生する固定資産税に対してどう対応するのか?できるのか?」という点が最も重要です。
目先のことを何とかしても、根本的な事が解決しない限り、あなたの悩みはずっと消えません。

お金のことで悩む生活は本当に厳しいものがありますし、生産性がありません。

私達住宅ローン緊急相談室は固定資産税を滞納している不動産の任意売却について
気をつけるべきポイント、競売との違いについて、わかりやすくアドバイスとサポートを行なっておりますので、遠慮なくご相談くださいね。

この記事を書いた専門家

宅地建物取引士杉山善昭
宅地建物取引士杉山善昭任意売却の専門家
(有)ライフステージ代表取締役
「不動産ワクチンいまなぜ必要か?」著者、FMさがみ不動産相談所コメンテーター、TBSひるおび出演、
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