臨機応変に動く不動産会社ですか?

臨機応変

ある事例です。

転職を機に、住宅ローンの返済が厳しくなった。
妻もパートを掛け持ちしてなんとかやりくりをしていたが、毎月赤字家計で改善する見込みもない。
転職後初のボーナスが出たが、期待値を大きく下回り、毎月の赤字分を補填することもできない。

とうとう、返済の延滞が始まった。
銀行からはしつこく電話がかかってきており、仕事にも支障がでる羽目に。

低金利で貸し出す銀行があったので相談してみたところ、好感触だったが結局、借り換えはできなかった。

とりあえず毎月の赤字分を補填しないとこちらが持たない。
やむなくキャッシングをしようかと思ったが、借りたところで返す当てもないことから親に止められた。
こんな年で親に諭されるのもみっともないが、返すあてのないお金を借りようとしていた自分がどうかしていたのは間違いない。

家を手放す決意をして、不動産会社数社に見積もりを取った。
手前みそだが、大手のハウスメーカーで建てた自慢の家。
オール電化、太陽光発電、エコキュート、お金もかかっている。
手放すのは惜しいが、背に腹は代えられない借金がなくなるだけでもマシというもの。

ところが査定金額は信じがたいものだった。
こんな金額で売っても、残っている借金を払うことができない。

不動産会社が言うには、売却の際に残っている住宅ローンも全額返済する必要があるとのこと。
家を売っても不足するのは、670万。
逆立ちしても出せるお金ではない。

ハウスメーカーの家は、原価に高額なCM代、展示場のコスト、フルオーダーによる人件費が膨大でそれらは、中古市場では査定に反映されない。という。

知らなかった。。。
そんなことが分かっていれば、ハウスメーカーなどで建てなかったのに。。。
後悔だけが残る。

ネットで探した不動産会社

「自己破産」が頭をよぎりだし、いろいろ調べているうちに、任意売却という方法を知る。
ネットで見つけた任意売却業者に依頼した。

この会社の社長は任意売却の本も出しているという。
何だか頼れそうだ。

依頼して半年。
何も進展がなく、競売手続きが進んでいる。。。

事例ここまで。

このような状態で当事務所にご相談にお見えになりました。

早速調査をすると、売れない理由は一発で判明。
それもそのはず、販売価格は相場の1.5倍。
これでは、いつ迄経っても売れませんよね。

普通であれば、競売評価が出た所で価格を見直すのですが、どういう訳かそのままの価格を維持。

いよいよ、期日が迫り弊社にご相談にお見えになりした。

私は現在の価格が相場の1.5倍であることを正直に説明しました「そんな事、誰も教えてくれなかった」と驚いていらっしゃいました。

裁判所が出した不動産評価から勘案すれば、成約可能な価格帯に変更することは、十分可能だと思われるのに不思議です。

こんな信じられない事例。
実際にあるのです。

あなたの家が売れないのは、臨機応変に動かない不動産会社のせいかもしれません。
結局この事例では、現在の不動産会社の媒介客違反がったのでそれを理由として解約して、当事務所で再販売をスタートさせました。

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この記事を書いた専門家

宅地建物取引士杉山善昭
宅地建物取引士杉山善昭任意売却の専門家
(有)ライフステージ代表取締役
「不動産ワクチンいまなぜ必要か?」著者、FMヨコハマ、FMさがみ不動産相談所コメンテーター、TBSひるおび出演。単に家を売るだけでなく「お金に困らない暮らし」を提案している
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