任意売却すればもらえるはずの300万円!?

任意売却するともらえる300万円

「今頼んでいる会社から、もう間に合わないって言われたんです。」

焦った声の主。
とにかく話を聞きにうかがいますということになり、出張相談に行きました。

聞いた話はこう。
住宅ローンに返済に困ったNさん。
ネットで一番初めに見つけた会社に相談した。

社団法人を名乗っていて信頼できそうだったことや売却した後にお金を残してくれるという所が決めてだった。
実際に相談すると、そこの会社が任意売却をするのではなくとある地方都市の不動産会社が委託を受けるという話に少し違和感を覚えたが、気持ち的には他にすがる所がなかったのでそのまま依頼した。

任意売却の依頼はしたものの、ネットで見ても自宅が販売されている形跡がない。
依頼した不動産会社に問い合わせるも、「何しろ任せてください」の一点張り。

結果的に「もう間に合いません」という冷酷な通告。
まぁひどい話であることは間違いないです。

冷たい言い方かもしれませんが、おいしい話に飛びついた依頼者にも責任があります。
常識で考えれば、借金が返せない人に数百万円ものお金を残すことを認める債権者がいるはずもないということは分かるはず。
というか大人として気が付かないといけないところです。
古い言い方ですが、ご主人は一家の大黒柱。
家族に対して責任があります。
人の話をうのみにして上手くいかないのでは、家長の責任を果たしてるとは言えません。

一通りお話を聞いて、不動産のデータベースを見ると、その会社作ったパンフレットの片隅に差し押さえ解除費用として、別途150万円頂戴します。
と書いてある。

「し、素人か!」と思わず突っ込みたくなる内容。
こんなことして、売れるとお本気で思っているのか疑いたくなる。

売れると思って作ったのでしょうが。。。
問題はそれだけではないのです。

一つは、銀行が承諾すると思われる販売価格と実際に売っている価格に300万円もの差。
もう一つは、販売している価格を最近まで売主に教えていなかったこと。

売主も銀行も知らない300万円は一体どこに行くお金だったんですかね?
売主の元に行くのなら(銀行は認めませんが)事前に話しがあっても良さそうです。
一切話しがないということは、もしかすると。。。

マスコミにも出ているし、この業界では有名な会社。下請け的不動産会社を使ってこんな結託をしているとは。
「あの会社でさえ、ダーティーなことやっているのか。。。」
良い意味で意識していた会社だっただけに、非常に残念に思いました。

競売の日程が迫っているので、間に合うか微妙ですが何とか助けて差し上げたい。

※金額が事案の特定を避けるため、実際と若干変えてあります。

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この記事を書いた専門家

宅地建物取引士杉山善昭
宅地建物取引士杉山善昭任意売却の専門家
(有)ライフステージ代表取締役
「不動産ワクチンいまなぜ必要か?」著者、FMヨコハマ、FMさがみ不動産相談所コメンテーター、TBSひるおび出演。単に家を売るだけでなく「お金に困らない暮らし」を提案している
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