任意売却は目的ではなく手段
よく誤解されている事なので、コラムにしていようと思います。
この記事はラジオ的に音声で聞くことができます。
こんにちは任意売却の専門家杉山善昭です。
タイトルにもある通り、任意売却は手段にしか過ぎないという事です。
住宅ローンの返済が厳しくなってくると、すぐに「自己破産」が頭に浮かぶかと思います。
住宅ローンが払えなくなるとどうなるのか?を調べていくと、競売や自己破産と言う言葉にすぐにたどり着きます。
もう少し調べていくと、民事再生や任意売却という言葉も出てきます。
なるべくなら家を手放したくない。。。
普通の人なら誰でもそう思うでしょう。
この時にまず目に留まるのが、民事再生。
家を手放さなくて借金問題が解決できるという手法です。
弁護士に相談すると、民事再生を勧められるかもしれませんが、ここで忘れてはならないのは次の事です。
民事再生は住宅ローン以外の借金が圧縮できるという方法ですから、そもそも住宅ローンの支払いが厳しいかたは無理です。
また、住宅ローンの支払いが厳しくてカードローンなどの借りれをした場合は、カードローンの圧縮ができてたとしても意味がないことは説明するまでもありません。
弁護士は民事再生をして報酬を得ていますから、「住宅ローンの支払いが厳しくてカードローンなどの借りれをした場合は、カードローンの圧縮ができてたとしても意味がない」という当たり前の事実は説明してくれないことが多いです。
意味がない。となれば仕事が発生せず報酬も得られないからです。
さて、民事再生がダメになると、任意売却を検討されるかたも多いと思います。
任意売却を調べていくうちに、リースバックをいう手法を見つけることができるでしょう。
リースバックとは、家は任意売却するものの、売却と同時に買主から賃借し住み続けるというものです。
民事再生の当たりからこの辺に来ると、目的と手段がゴチャゴチャになってしまう方が増加します。
リースバックは住宅ローンの返済が無くなり、家賃の支払いが発生する訳ですが、住宅ローンの返済額と同じ程度の家賃になる場合、問題はちっとも解決しないと言えます。
例えば、毎月の支払が15万円の住宅ローンが払えない場合、リースバックして家賃が15万円になっても払うことができないことは中学生でもわかります。
民事再生にしても、リースバックにしても、それは手段にしか過ぎないということなのです。
何のためにやるのか?と言えば、間違いなく「あなたの生活が正常化」するためです。
生活の正常化という目的を達成するために、必要なものが手段なのです。
しかし、「引越したくない」という目的のために手段を選ぶと、前述したような事態に陥りやすくなります。
生活の正常化なくして、幸せはありません。
任意売却はリースバックだけではありませんが、任意売却もしょせん手段にしか過ぎないということを知っていただきたいと思います。
任意売却業務を扱う不動産会社に相談をした際、何が何でも任意売却を勧めてくる不動産会社には注意をしていただきたいと思います。
当事務所では、任意売却をしても意味がないと判断される方にはその事実を告知してすると共に任意売却よりも適切な解決方法についてもアドバイスをしています。
もちろん診断の結果、任意売却をする価値、意味があれば任意売却が成功するように最大限の努力を惜しみません。
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この記事を書いた専門家
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(有)ライフステージ代表取締役
「不動産ワクチンいまなぜ必要か?」著者、FMヨコハマ、FMさがみ不動産相談所コメンテーター、TBSひるおび出演。単に家を売るだけでなく「お金に困らない暮らし」を提案している
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