不動産流通の要、レインズとは?
こんにちは、住宅ローン緊急相談室の杉山 善昭です。
今回は任意売却の不動産流通にかかせない「レインズ」について分かりやすく説明していきますね。
カテゴリーは「任意売却の専門用語」になります。
レインズとは略称で「Real Estate Information Network System」の略になります。
日本語で言うと、「不動産流通標準情報システム」です。
元々国土交通省が主導で作った、不動産情報バンクで北は北海道から、南は沖縄まで日本全国の不動産情報が登録されています。
このデーターベースに登録されているのは、売却不動産情報と賃貸不動産情報で、不動産業者でないとアクセスすることが出来ません。
従って、レインズに不動産情報を載せることができるのは不動産会社だけという事になります。
この点については、不動産業界の情報バンクであることや、免許を得た会社だけが不動産情報を登録することができることによって、情報の信頼性の担保となっています。
日本全国の不動産が登録されているレインズですが、日本全国の不動産屋さんも加盟(ほぼ強制加盟と言ってもいいくらい)しています。
あなたが売却の依頼をした不動産屋さんは、依頼された不動産をこのレインズに登録します。
依頼された不動産会社は自社でも、買主を探す活動をしますが同時にレインズに掲載し、他社の販売協力も得て依頼された不動産の早期成約を目指します。
「えっ?頼んだ不動産屋だけが営業をするんじゃないの?」と思いましたか?
イメージで言うと上の図のようになりますかね。
一般の方が思い描く、不動産の流通のイメージです。
昔は確かに、上の図のような不動産業界だったので、不動産を売りたい人は複数もの不動産会社に依頼をしないと、早く売れなかったのです。
しかし、レインズが登場しました。
もう30年近く経過するでしょうか。
複数の不動産会社に依頼することができる、一般媒介契約以外の販売委託契約(媒介契約といいます)の場合、依頼された売り物件情報はレインズに登録する義務が定められました。
結果、↓このようになったのです。
この大革命により、依頼された売り物件は広く世に告知され、ひいては早期の成約が期待できるようになったのです。
売主が依頼した不動産会社は、もちろん自社でも営業活動を行いますがレインズに情報を掲載し、広く買主を募集します。
めでたく売買が成立した場合、
●売主は、売主が依頼した不動産会社に
●買主は、買主が依頼した不動産会社に
仲介手数料を支払います。
レインズとは、依頼する不動産会社の販売力に関係なく依頼した不動産が早期に成約できることを目的としたシステムです。
つまり、あの会社にはお客さんがたくさん居そう。という理由で不動産売却の依頼をしなくても良くなったのです。
画期的なシステムですが、多少の問題もあります。
売主が依頼した不動産会社が、直接買主を見つけた場合、売主が依頼した不動産会社=買主が依頼した不動産会社となり不動産会社は両方から、仲介手数料を受領することができます。
今回は「レインズとは」というテーマなのでこの問題点については深く書きませんが、詳しく知りたい方はこちらの記事をお読みいただくことをお勧めします。
さて、ここまで説明をしてきました。
レインズとは何か、ご理解いただけたでしょうか?
昔は、売る物件の近くの不動産会社に依頼しないと、なかなか売却することが難しかったのですが、レインズの制度のお陰で
依頼する不動産会社と売却物件の所在が離れていても何ら問題なく、販売活動ができるようになりました。
実際、住宅ローン緊急相談室で今一番遠距離の販売物件は北海道の釧路です。
若干話が逸れましたが、不動産の売却を依頼する会社の選定方法は、「お客様がたくさん居そうな会社ではなく、別の視点で選択することができる世の中になったということです。
いかに依頼者の立場に立って行動してくれる人か?が重要なポイントで選定する上で一番大切なことです。
つまり、良い営業マンかどうか?という点が一番肝心です。
良い営業マンかどうか簡単に見極める方法をお知りになりたい場合は、こちらの記事が役にたつと思います。
この記事を書いた専門家
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(有)ライフステージ代表取締役
「不動産ワクチンいまなぜ必要か?」著者、FMヨコハマ、FMさがみ不動産相談所コメンテーター、TBSひるおび出演。単に家を売るだけでなく「お金に困らない暮らし」を提案している
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