住宅ローンが支払えない!お金がなくても家を売る方法

あゆみ

みなさんこんにちは、アシスタントのあゆみです。
今回は、私の知人の相談を元にしたお話しです。
先生よろしくお願い致します。

杉山先生

はい、よろしくお願いします。
今回は、自宅を売却する際の諸経費がない。というケースで解説をしていきますのでよろしくお願い致します。

住宅ローンの支払いも厳しいし、家を売りたいなぁ。と思ったけれど、手元にお金がないので、住宅を売却する時にかかる諸経費が払えない。という方も多いのではないでしょうか?

確かに不動産を売却する場合、各種諸経費が必要になってきます。
今回はどの程度お金がかかるのか?必要なお金がない場合どうすれば良いのか?について説明します。

通常の方法なら買取か仲介

不動産を売却する場合、大きく分けて二つの方法があります。
買取と仲介です。
方式が違うので必然的にメリットデメリットが発生します。
簡単ですが表にまとめておきましたのでご覧ください。

概要メリットデメリット
買取不動産会社に買ってもらう方法・最短で売れる(1週間~1カ月)
・仲介手数料がかからない"
・安くなる(相場価格の70%程度)
仲介家を買いたい人をもつけてもらう方法相場価格の100%近い金額で売れる・買い手が見つかり、受け渡しをするまで時間がかかる(3~6カ月)
・仲介手数料がかかる"

どちらが良いか?についてはおかれている状況、時間的猶予の多寡によって変わってきますので一概には言えず、実務ではご相談者の状況をお聞きして宅建士の杉山善昭がアドバイスしています。

住宅ローンの支払ができなくなっている。いますぐ住宅を売る方法は?

あゆみ

先生!
もし住宅ローンの返済が遅れていたら、ソッコウで売らないと銀行が家を取り上げに来ますよね?

杉山先生

いえいえ、銀行が即効で家を取り上げることはありません。
但し、いつまでも引き延ばせる訳ではないので、速やかに行動することは必要です。

早く動いてくれる専門の不動産屋を見つけることが大事

住宅ローンの支払いが遅れている不動産は、何もしないと銀行が競売手続きで勝手に売却してしまいます。
その為、時間との勝負といえます。
一日も早く、売却の活動をすることが結局は自分の為になります。

注意不動産業者ならどこでもいいわけではない

住宅ローンの支払いが遅れ始めている家を売るのと、通常の家を売るのとでは銀行との交渉の方法がまるで違います。
家の売買を専門とする不動産屋さんなら大丈夫だろう、と思って依頼するのはとても危険です。

注意社団法人や〇〇センターには注意

これらの団体は会員である不動産会社に話を繋ぐだけというケースも多くあります。
任意売却の業務自体は、引き継がれた各不動産会社が行います。
何かしらのトラブルが発生しても、その団体は責任を負いません。

家を売るまでどれぐらいの期間がかかるのか

住宅ローンの残っている家を売る際は直ぐに販売活動をすることはできません。
銀行など債権者へ残債の確認をし、必要に応じて交渉が必要です。
まずは債権者への確認や交渉の手順を踏んで、売却に向けて動きます。

内容期間
1債権者への確認・交渉販売前
2売却の開始状況により
1週間~数か月
3売買の契約締結1週間~数か月
4引っ越しの準備契約から約1.5か月程度
5不動産の決済・引渡し契約から約2か月
6新生活スタート!

家を売るにも売るための費用がかかる

あゆみ

先生そろそろ、かかるお金の事を教えてください!

杉山先生

わ、分りました^^;
ではこのページの本題に入りましょう。

購入時よりは安い売却時の経費

不動産を購入する際には2~4百万円程度かかる諸経費ですが、購入時に比べて売却時の諸経費は安くなる傾向があります。

なぜなら、購入時には、所有権を自分のものにする登記費用の他、火災保険費用、建築確認費用、上下水道引込工事代、水道加入金等がかかりますが、売却時には発生しないからです。

1仲介手数料仲介の場合のみ400万円を超える不動産の場合
売買価格×3%+6万円+消費税
2抵当権抹消登記費用住宅ローンを借りている場合はほぼ100%抵当権の登記があり、売却時には抹消登記をする必要があります。1件当たり2万円程度
3住所変更登記登記簿に記載された所有者住所と現住所が違う場合2万円程度
4測量費用戸建てに限る
境界杭がない場合
30-80万円
5印紙代売買契約書に貼付売買代金により変動
数万円

※不動産の状態により別途費用が必要になることがあります。

購入時程ではありませんが、売却時も結構経費がかかることが分かります。
この経費を払うことができないと、原則、不動産の売却ができません。

あゆみ

質問です!
売れたお金から出しても良いのでしょうか?

杉山先生

はい、売却代金から住宅ローンを払った後にお金が残るなら、そのお金で売却諸経費の支払いをすることができます。

住宅ローンが払えずに放置すると競売に

お金がないのに家を売りたいのに、家を売るためにお金がかかる。売却経費の用意ができないから売ることもできない。住宅ローンの返済ができない、そんなサイクルにはまっていませんか?

お金がないサイクル

不動産を売ることもできず、住宅ローンの返済もできない状態がいくつ先は「競売」です。
他の記事でも書いていますが、相場に比べて非常に安い金額で募集が始まり、室内の写真が公開されてしまう手続き。

経費を払うお金がないから売却することもできず、住宅ローンの支払いも厳しいし。となれば自己破産しかないのか?
と瞬間的に浮かんでしまうかもしれません。

こうなってくると、時限爆弾が爆発するのを待っているだけとなります。
赤字の家計は永遠に続きません。

毎月の赤字分キャッシングをしたり、親にお金を借りたりすることは短期的に可能ですが、いつか行き詰ります。
行き詰るのが、2か月後か半年後かという時期の問題です。
法律的な手続きとは言え、競売も破産も所有者にとっては、金銭的、精神的に大きなダメージになる可能性が高いです。

諸経費が手元に無いと本当に売却することができないのか

あゆみ

先生!
諸経費の用意ができない人は、何もできないってかわいそうです。
ウルトラCの必殺技とかないんですか?

杉山先生

ウルトラCではありませんが、任意売却でしたら、お手元に諸経費が無くても売却できる可能性があります。

タイトルに書いたように、「売却費用が無くても家を売る方法」はあります。

私は不動産売却の専門家ですが、もっと噛み砕いて言うと、「お金がなくても家を売る専門家」になります。
つまり私に、「売却経費を手元に用意しなくても不動産売却を依頼できる。」という事です。

なぜ不動産売却経費を払わなくて、大丈夫なのか。

先にタネを明かしますね。
不動産の売却経費は無料になるのではありません。売却経費は必要ですが、あなたがお金を用意しなくても良いのです。

具体的にいいましょう。売却代金から売却経費を支払うのです。

例えば、3000万円の不動産、ざっくりですが売却経費が110万円。測量は不要の場合です。

3000万円で売れたら、経費の110万円を差し引いて2890万円がお手元に残るということになります。

もし、売却できなかった場合、1円も経費はいただきません。

さて、この先は住宅ローンがある場合にお読み下さい。
この例で、住宅ローンの残りが2000万円ある場合、お手元に890万円残ります。
ではもし住宅ローンが2890万円以上。例えば3500万円あった場合はどうでしょうか

まず、基本的な話からしますね。不足する610万円を用意しないと、売却することができません。

しかし用意できない場合であっても、任意売却という手法を使えば、不足分の610万円を用意することなく、不動産を売却する事ができます。

住宅ローンの滞納が始まっている家を売るには専門家が必要です

売却に必要な諸経費が無くても、任意売却という手法を使って不動産を売却する事ができます。


簡単に書きましたが、銀行等と協議、交渉が相当必要ですので、誰でも簡単にできる訳ではありませんし、任意売却業務は、法律関係が複雑な為、ほとんどの不動産会社で扱っていないので注意してくださいね。
必ず任意売却の専門家に依頼してください。

家を売却する際の諸経費がない、住宅ローンの支払いもできない、家を売っても住宅ローンの完済もできない。
そんなときはどうしたらいいのか?お悩みの方はこちらの記事をご覧ください。

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この記事を書いた専門家

宅地建物取引士杉山善昭
宅地建物取引士杉山善昭任意売却の専門家
(有)ライフステージ代表取締役
「不動産ワクチンいまなぜ必要か?」著者、FMヨコハマ、FMさがみ不動産相談所コメンテーター、TBSひるおび出演。単に家を売るだけでなく「お金に困らない暮らし」を提案している
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